なめたらいかんぜよ
一世を風靡しましたが、高知県民はそれまでそんな言葉を使ったことが無かったし
原作にもそんな台詞は出て来ません。
あれは、五社英夫監督と東映の作った言葉ではないかと今も思っています。
あの映画が強烈だったので、宮尾登美子の作品は嫌いだという方もいましたが
私は彼女の作品が好きで、何冊も読みました。
今日の高知新聞にも出ていましたが、
「櫂(かい)」という作品の冒頭部分は大正昭和初期の高知市の風景を描いています。
今は三代がっくりと呼ばれるはりまや橋ですが
かつては、あの下を川が流れ、舟が行き来していたそうです。
自分の生い立ちなくしては文学は語れないと、自分の若い頃の人生を描いていますが
自分の生まれた家の稼業や学歴コンプレックスを強く抱いていたようです。
高知以外を舞台に、篤姫や義経を書いた小説は大河ドラマの原作にもなりました。
以前は北海道で執筆していた時もありましたが
二年前、故郷高知に帰り一人暮らしをしていたそうです。
私が一番好きな作品は一絃の琴。
高知独特の一本の弦を張った琴で、幼い頃から一弦琴を習い
明治になって廃れそうになった一弦琴を復活させた
幕末から維新、明治を生きた女性のの一生を描いた作品です。
その激動の人生とは裏腹に、最後は東京の自宅で次女に看取られ
静かに息を引き取られたそうです。
昨日は、何だかバタバタしてやっと一息付いて夕方のニュースで
彼女の訃報を知りました。
何となく、まとまりの無い文章で済みません。